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42.キターッ Zeiss Ikon |
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| シルバーモデルの発売に一ヶ月遅れること11月29日にブラックペイントモデルが発売された。現時点でもシルバーモデルさえ量販店に並ぶことも無く実機に触れる機会も無いままブラックペイントモデルをヨドバシに予約したのだが、予想通りというか想定内というか入荷の連絡が無い。入荷時期の問い合わせにも全く未定と言う返事に半ばあきらめていたところにブログ仲間から在庫店の情報を得て、現金を握り締め開店時間に駆け込むという方法で入手に成功した。前日まで入手できるかどうかという切羽詰った気持ちだったのに当日はシルバーモデルとブラックモデル、両モデルを目の前に悩む始末。入荷状況を聞いてみるとシルバーはボチボチ入荷するようになったがブラックはまだ品薄ということなのでシルバーは次回?にということで予定通りブラックペイントモデルを購入した。 |
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当たり前だが新品を買うと化粧箱に入り、取り説や付属品とともにやってくる。この前に新品を買ったのは何十年前だろうか?化粧箱を開けると機械油やプラスティックの匂いがした記憶があるがZeiss
Ikonを開封したとき無臭だった。塗料や油脂類も時代とともにより安全なものに変わっているのだろう。匂いが無いからといってうれしさに変わりはない。
Zeiss Ikonには発売前から「ライカに挑む」、「ライカと比べ」とよく書かれている。ライカと比べられることは後発のレンジファインダー(RF)機の運命なのだろう。それに加えZeiss
Ikonは自身の大先輩であるZEISS IKONが社名であった時代のRF機Contaxとも比べられるという産まれながらに大変な試練に直面せざるを得ないカメラである。また逆に言えばツァイス社やコシナ社がZeiss
Ikonという名を冠したことは自信の表れともいえる。
僕自身はライカと比べて、Contax(使ったことが無いので比べられませんが)と比べてどうのこうのということは好きではない。機械的や光学的に問題があるカメラは別として、それぞれのカメラにはそれぞれの良さ(あるいは悪さでさえ気に入ってしまう)があると思っています。
しかし、手にして操作を始めると自然と普段使っているライカ(M3、M2)の操作感と比べている自分がいます。比較しようとは考えていないのですが毎日操作しているものとの違いを頭ではなく指や耳で感じ取っています。いたしかたのないことなのでしょうね。違う車を運転した時の違和感と同じようなものなのでしょう。車はしばらく運転しているとその車の挙動や操作感に慣れてきます。ハッセルやローライフレックスは大きさも形も違っているので操作感が違ったり音が違ったりしても頭もこれは違うものと認識しているので違和感が無いのだがライカとZeiss
Ikonは同じフォーマットの上、形も似ているので頭や体が混乱するのかもしれません。ライカと比べてという文章がこの後もたくさん出てきそうですが決してライカが優秀でZeiss
Ikonが劣るとかその逆ということではありません。違いがあるということです。 |
取り説、ストラップ、電池、といった付属品
新品を開封するって気分が良い。
いつもはエアキャップ(プチプチ)で
包んだものばかりですからね。(汗)
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「やっと来た〜」という感じです。2004年秋フォトキナ発表から発売までも長かったが発売されても現物を全く見ることが出来ず、買ったこの商品が始めて見るZeiss
Ikonです。
箱から出して持ったときの第一声は「軽〜ぅ」です。これじゃ絶世の美女に出会ったときに「背が低いのですね」というようなもんだな。もっと気の利いたセリフを言わなきゃね。
ボディ部分のエングレーブ(Zeiss Ikon,serial,露出補正値)はプレス?この部分を丁寧に作るとコスト高になるから仕方がないか。 |
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上から見た感じはCLEそっくりですねぇ。露出補正量の合わせたい部分にAの表示を合わせれば露出補正が出来る。値は見たままで分かりやすい。ファインダー内でもシャッタースピードがゆっくり点滅しているので補正していることが確認出来る。 M7のようにバックプレートにあると毎回カメラをひっくり返さないといけないので使いにくいがこの位置だと積極的に使える。ロックしないのがエライ。
ISO感度の切り替えはシャッタダイヤルを引き上げて廻す方法だが巻き上げレバーを予備角分広げてからつまむのだがシャッターダイヤルが薄いので引き上げにくい。頻繁に切り替えないのでまぁいいっかというところだが俺のつまみ方に問題があるのかな。 |
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フィルムインジケーターは明るさと拡大レンズのお陰で見やすいがチョッと隠れているのが残念。このあたりが少しせせこましい感じになってしまっているがこれは基線長75mmのでっかいファインダーブロックせいだ。あちらを立てればこちらが立たずって言うことですね。
シャッター幕面の測光用の反射面、ライカM6以降の12mmの白丸と同じ。発表時と発売時で見た目で分かる変更箇所です。発表時は下2枚の羽根が白く塗られていました。天逆光(空からの光。空の面積が広いと露出が引っ張られるというあれです。)の影響を減らすためと思われます。もちろん露出計内部の設定も変更されているでしょう。
こだわりでしょうか、レンズマウントの止めビスは−ねじ。 |
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カメラ裏側にあるフィルム巻き戻しノブと電池室。右端にあるねじが三脚固定用のネジ穴です。僕は使わないのでどちらでもいいけど三脚固定用のネジ穴は中央にあるほうが使いやすいだろうね。
このフィルム巻き戻しノブと三脚固定用ネジ穴部分が本体より出っ張って足のようになっています。底面に傷が付かない為とこの部分を内蔵するとカメラの高さが高くなる(こちらの理由が大のような気がします。)ので本体の外へ出っ張らせたのでしょうが僕はフラットな方が好きです。
レンズマウント部分、まるい円盤が距離計連動コロで左下の四角い開口の中に測光素子がある。この写真を撮って気になったのはマウントリング(銀色に光っているところ)の切削加工が削りっぱなしでバリが出ていることです。使っている間に取れていくのでしょうがその削れた金属粉はカメラ内部に落ちるということです。
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RFカメラの心臓部といえるファインダーです。基線長75mm、有効基線長55.5mm、ファインダー倍率は0.74倍、距離計の連動範囲は0.7m〜∞、視野率85%(2m)というのがカタログスペックです。
ファインダーのよさは発売前からコシナの小林社長が発言していた通り、明るくてクリアーなファインダーです。ファインダーの外形も大きいので28mmフレームもM型の0.72倍ファインダーより見やすくなっています。
視野枠は35mm、50mmは単独に28mmと85mmは同時に表示されます。すっきりとした細い線で表示され35,50,85,28という数字も枠の下の線に表示されます。文字が表示されてもM6以降の2種類ずつ表示される枠よりファインダー内はすっきりした好印象です。M型同様にレバー操作により手動でも視野枠を切り替えることが出来ます。 |
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フィルムの巻き取りは逆巻きです。フィルム先端を巻き取りスプールの溝に差込み巻き上げます。現在のオートローディングと比べると少し手間がかかりますがその分、巻取りが確実です。
誇らしげに正面に書かれたZeiss Ikonの名。元来は社名。今僕たちがツァイスと言っているのはオーバーコッフェン(ドイツ)にあるカール・ツァイス財団のことです。このカール・ツァイス財団が1926年にイカ、エルネマン、コンテッサ・ネッテル、ゲルツの4社を合併した会社がツァイス・イコン株式会社です。そしてそこで1932年に生まれたのが全身黒づくめの有名なContaxです。1936年にシルバークロームになったContaxUが発売されました。
以上、歴史的な見地からもZeiss Ikonは黒、白という順序で購入するのが筋かと...(笑)。 |
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ライカM3(サイズ138W×77H×33.5D、重さ595g)とZeiss Ikon(サイズ138W×77.5H×32D、重さ460g)ほとんど同じ大きさだ。実際は巻き戻しノブと三脚座の出っ張りがあるので机の上に並べるとZeiss
Ikonのほうがずいぶん背が高く見えるM7ぐらいかな。重さはZeiss Ikonのほうが135g軽い。重さは手に持った感じ、数字以上に軽く感じる。この軽さ(材質)が見た目とシャッターに影響しているようだ。
ライカM3の発売は1954年、Zeiss Ikonの発売は今年2005年だ。51年間という開きがある。51年前の車なら現役で走っていることは無いと思うがカメラはもっと古いものでさえ現役で活躍できる。それも現在のカメラと同じ土俵でだ。 |
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何だかんだと言ってやっと手元にやって来たZeiss Ikon。今までは他人様ですが今日からは身内、家族、相棒ですから、少しはきつい言葉もあると思いますが仲良くやっていきましょう。
ファインダー
予想以上です。BESSAでもファインダーの見えはM6以上と言われていましたが、今使っているM3、M2(両機種ともOHでクリーニング済み)と比べても明るさ、クリアーさは一段上です。外付けファインダーを覗いた時の感じといえばいいか、どんどんシャッターを押すぞって開放的な気分にしてくれます。レンジファインダーフィールドから眼球の位置をわずかでもずらすとレンジファインダーフィールド自身が消失してしまいピント合わせが出来なくなります。このことが欠点のように言われることがありますがピント精度を優先した結果です。真っ直ぐに見ればクリアーな二重像を見ることが出来ます。真っ直ぐに見ることはライカや他のレンジファインダーカメラでも大切なことです。Zeiss
Ikonは真っ直ぐに見ないとダメだよと教えてくれます。
基線長75mm、有効基線長55.5mm、ファインダー倍率は0.74倍。有効基線長ではM3に譲るが最も長い基線長を誇る。固定式のレンジファインダーフィールドと相まって世界一のピント精度といえるだろう。
コシナのファインダーは以前から見やすいことでは定評がありますがファインダーの傾きや二重像の縦ズレ、横ズレにも定評があります。(BESSA、R-D1)調整に出せばすぐに直ってくるらしいですが検査時からズレたものを出荷してはいないだろうから衝撃や振動で狂い易いということかもしれません。そのあたりは解決されていることを祈るばかりですが購入した個体には今のところ問題はありません。ファインダーは高得点で合格です。
シャッター
シャッター音はライカ(M型)と比べてどうですかとブログの方でも聞かれました。皆さん音に興味があるようですね。ライカのシャッター音を「ベルベットの絨毯の上に1マルク銀貨を落としたときの音」だとかムック本がスペクトラム・アナライザーで周波数特性を測定してこの高周波成分がうんぬんかんぬんとするものだから健全なカメラファンにまで悪影響を与えています。絶対値で大きな音や音質に気持ちのいい音というのはあります。ライカでもテンションを落とせばもっと静かになりますがシャッタースピードが不安定になり、やりすぎるとシャッターが落ちなくなります。シャッターが落ちないから最も静かなシャッタになりますが(笑)、音にこだわって正確なシャッタースピードが得られないことになってしまうと本末転倒です。
Zeiss Ikonのシャッターは電子制御上下走行式メタルフォーカルプレーンシャッター、シャッタースピード1/2000〜1秒(オート時は8秒)、シンクロスピード1/125秒以下という仕様です。これからでもライカとシャッター音が違うことが想像できます。
ライカと比べてみると シャッター幕はZeiss Ikonの金属製に対しライカは布製、走行方向もZeiss Ikonは上下に走行しますがライカは横方向に走行します。シンクロスピードはZeiss
Ikonの1/125秒に対しライカは1/50秒です。1/2000秒という最高スピードの違いとシンクロスピードの違いからも分かるように幕速はZeiss
Ikonの方が相当速いと思われます。同じ質量でも速度が速くなると運動エネルギーは大きくなります。止めようとすると速度に応じたエネルギーを受け止めなくてはなりません。基本的に幕速が速くなればシャッター音も大きくなります。シャッター幕の素材によっても音質は変わります。Zeiss
Ikonのシャッター音はメタルシャッターとしては金属質に響くことも無くよく制御されていると思いますが問題はシャッターショックの大きさです。ライカの横走りのシャッターでもシャッターの切れた後に横方向の揺れを手のひらに感じますがごく小さなショックに収まっています。ブレーキ機構の設計の方法の違いなどもあると思いますが、これは先ほど話した幕速の遅さ(発生エネルギー少)とボデーの質量(吸収エネルギー大)で得をしている部分です。Zeiss
Ikonはボデーの質量を軽くしたせいでショックが吸収されず手のひらにダイレクトに伝わります。試しに左手の手のひらでボディーを支えながらシャッタ-を切ってみるとよく分かります。シャッター速度を速くするほど手のひらに伝わる振動が大きくなるのが分かります。機構で吸収しきれなかった振動がボディでもマッスの無さ(軽いボディ)が災いして吸収しきれないようです。特別Zeiss
Ikonのメタルシャッターの振動が大きいのかは分かりません。今までZeiss Ikonと同じような上下走行式メタルフォーカルプレーンシャッターを採用したカメラで使ったことがあるのはニコンF4SとコンタックスRTSV(ボディ重量が1.2kgオーバーという重量級)なので軽量なZeiss
Ikonではより振動が大きく感じるのかもしれません。シャッター速度の正確さでは電子制御のZeiss Ikonに軍配が上がることは当然でしょう。
AE機能
曇り空の下モノクロフィルム一本だけでは結論は出せませんが、少なくとも真っ白や真っ黒というバックが無く逆光、半逆光や光源が画面内に無い被写体をモノクロで撮るなら露出補正は要らないといえるほど正確です。女性ポートレイトを撮るのに+1段、輝度差が激しい場合は暗い方の露出を計ってどのくらい補正するか、あるいはAEロックを使えば簡単、基本的な補正値を理解していれば何の問題も無く撮れます。ただしモノクロの話です。リバーサルを使う方には1/3刻みの露出補正が生きてくると思います。
AEロックのボタンが遠すぎます。ボディがフラットで指掛かりが無いので右手の親指をあまり移動したくはありません。もう少し右寄りに付けてくれるか反対に左側に寄せて付けて欲しいです。今の位置はあまりにも中央過ぎて左手の親指で押すのにも遠すぎます。
巻き上げレバー
軽い。操作力も軽く軽快だが軽薄になる一歩手前だ。カサカサした感じはまるでプラスティックのレバーを巻き上げているようでもう少し粘り気(摺動感、重量感?)があった方が高級感があると思う。Zeiss
Ikonで巻き上げ操作をした後、M3(後期のラチェット式)で巻き上げ操作をするとホッとする。実際、正確に巻き上げられているのは新品のZeiss
Ikonの方なのに手に伝わってくる安心感が違うのだ。こういう感触の部分がアップすればZeiss Ikonは数段素晴らしいカメラになるだろう。
カメラの内容と何の関係もないが取扱説明書の薄さに感激、コンパクトデジの取り説でも5mmや10mmの厚さがある。覚えることが少ないことはいいことだなぁ。
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アルミダイカストボディとマグネシューム合金の外装が
軽量化に寄与しているが シャッター振動の吸収には
もう少し重いほうが有利だったかも。
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Zeiss IkonにSummicron35mm(8ele)の組み合わせ
ZMシリーズのように長いレンズより
短くて腰がくびれているレンズが似合う。
やっぱり腰はくびれていなきゃって何の話だっけ?
Super-Angulon 21mmF3.4は物理的に不可でした。
測光が出来ないだけかなと思っていましたが
後玉の出っ張りがシャッターにぶつかってしまいます。
Mマウントのレンズのなかでもお尻の長いレンズを
お持ちの方は要注意です。
レンズマウントからシャッター幕までの
実測値は22mmです。
クリアランスを考えてお尻の長さが21mmより
長いレンズは使わない方がいいでしょう。
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| と色々気付いたことなどを書き連ねました。予想以上の部分も予想以下の部分もありました。結構けなしているような表現もありますが買ってよかったと思えるカメラです。Zeiss
Ikonは買いたいけどどうかなと思っている方にも安心して勧められるRFカメラです。またRFカメラが初めてなんだけどという人には最適の一台だと思います。Zeiss
Ikonに触れてライカのよさを再確認した部分もあります。数十年も前に作られたものと比べても仕方がないことです。材質や組み立て方も違います。当時のようにどの部分にもある摺り合わせという工程を現在に求めるととんでもない価格になってしまうでしょう。しかし感触といわれる部分はこの摺り合わせという工程で決まるのも事実です。
現行のM7やMPを新品で買われるならそれもいいと思いますがデザインやシャッター音、作り込みのよさ等というムック本の言葉に踊らされて古いライカを買うことはとてもリスキーなことです。ちょっとした修理で5万円、部品の交換を伴うと10万円という修理代が掛かります。その5万円、10万円をフィルム代にしてZeiss
Ikonで楽しんだ方がきっと幸せな写真ライフが過ごせると思います。決して古いライカを買うなということではありません。僕もM3、M2が大好きです。これから先にもライカの台数が増えることはきっとあります。ただ何度も言うようですが30年〜50年も昔のカメラです。当然リスクも一緒に買う気持ちが必要です。
結論は「買い」です。いや、買って欲しいのです。フィルムカメラが売れて商売になることがフィルムカメラのおかれた環境を少しでもよく出来るかもしれません。そうならなくても衰退の速度を緩められるかもしれません。一日でも長くフィルムで写真を楽しみたいのです。 |
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