23.ローライフレックス 3.5F

     

ひょんなことで

 やはり3.5Fプラナー120/220切替え付は発見できず。数件の3.5Fクセノタール120/220切替え付の詳細を店舗に問い合わせるが状態は良くない。外観はともかくレンズにキズ、曇りが出ていたりシャッターのスローが不調とどれもかんばしくない。となれば120/220切替え付をあきらめ3.5Fプラナーのモデルを探すことにする。24枚撮れない事は残念だがカメラに不具合があれば本末転倒だ。
  3.5Fプラナーになると玉数は結構あるが2.8Fほどではない。2.8Fの流通量の多さで2.8Fの人気の高さを垣間見るようだ。デザインの美しいのは前期モデルだ。後期になるほど細かいところの造りがあっさりしたデザインになる。しかし飾りで買うのではないので使いやすく中身がしっかりした物を選びたい。価格帯も10万円前後から20万円台後半とバラつきがあるが、機能に問題がなく外観もそこそこきれいな物は10万円台後半の価格帯のようです。
  梅田のよく行くお店もチェックしますが中身に不安(ローライフレックスはシャッターのスローに問題があるものが多い。しばらく使っているとマシになる場合もあるが)が残る物しか発見出来ず、お店の人も「お値段は勉強していますがバリバリ使うにはチョッと不安ですね。」というお言葉。簡単に言うと「安いけどそれなりですわ。」という事だ。信頼している人の話なので今回はパスする。(とここまで書いたところで宅急便が来たのでチョッと中断、ローライだきっと!)
  その夜いつものようにNETで中古店めぐり、いつもお世話になるKカメラは価格の手頃な物が数台出ているのだが程度に難点があり、もう少し価格がアップしてもいいので何か出てきませんかと問い合わせたのだが入荷の予定が無いとのことで在庫に変化なし。その後Fカメラのサイトへ移動、「おっ、サイトをリニューアルしたんだ。」商品も増えています。ここで2台の3.5Fプラナーを発見。2台共、美品と表示してあるように写真を見る限りどちらもよさそうです。製造番号がよく見えませんが2台共、どうも22・・・という数字で始まっていないようです。3.5Fは22万代の製造番号から始まっており1958年製造開始から1960年までは22万台の製造番号でそれ以降1965年製造分からは28万代の製造番号が付けられています。22と同じ数字が並んでいないように見えるということは少なくともType4に分類される1965年以降のレンズがプラナーの製品だ。
  2台に価格の開きがあるのでここはやっぱり安い方に目星を付けてメールで状態を聞いてみた。そして返信「ピント調整機構、レンズにも全く問題なくシャッターも正確に動作しています。写真の通りかなりの美品で極上品の部類に入ると思います。、価格も特別価格になって・・・本日中のご返事を・・・」本日中!ってか、メールを確認した時点ですでに翌日の夕方ということになる。「極上」「特別価格」いい響きだ。心にピンと来るもの(中古を買うときは頭にではなく、心にピンとくる感じで決めている。未だ外したことはないのだ。)があるのでダメ元で注文のメールを入れる。半分はあきらめていたのだが、あっさりとOKという返事でさっそくNET振込みをする。意外に簡単に決まってしまったが東京のFカメラは古くからある店でいい商品を扱っている(価格設定も少し高い)定評のある店なので心配は無いだろう。
  NET振込みは店頭の長い列に並ぶこともなく夜中にでも振り込み手続きが出来るので便利だが昔のように翌日の営業時間まで振り込めない方が頭を冷やす時間が有るので余計な物を買わずに済む。便利さというのはときに罪なものだ。
 もう購入も決めてお金も振り込んだのだから他のローライの価格を見に行っても仕方がないのだが、1日でも中古店のサイトを見に行っていない間に もっといい商品が出ていたのではと気になります。たとえ有ったとしてもどうする訳でもないのですが気になってしまうのですねぇ。そういう事って無いですか?

 

   

まちがい?

 その日も気になって中古店のサイトを見ていて、買ったお店のサイトを見るとまだ商品が展示されていました。最後の欄に「SOLD OUT」の表示「俺が買ったんだもんねぇ。」・・・あれっ値段が、ち・が・う。ん万円も、商品番号は紛れもなく買った物です。これってどういうこと???

 値付け間違いがあるとは聞いていたのだが、ひょっとしてそうなの。幸せなことなの(店にしたら不幸だろうけど)。
注文した時に期限が切れていたのだからお店も「売約済み」とか言って、他の人に売れば儲かったのに、そのままの価格で売ってくれたのだからお店もえらい。

 

   

開梱イッパ〜ツッ

 緩衝材に包まれた茶色のケースに入ったローライ3.5Fが出てきた。露出計のプラスティック部分に当てキズがあるがその他の部分には目立った傷も無い。専用ケースに入れて使われて来たからだろうか全体の感じも他の店頭で見た物よりヤレを感じない。相当の美人である。
 FRANKE & HEIDECKE,Carl Zeiss Planar,ROLLEIFLEX どの文字も憧れの対象である。まさかローライがやって来るとは夢のような話です。HASSELBLADやROLLEIというものはプロフェッショナルな世界の物で私のような一般人が手に出来る時代が来ようとは現物を目の前にしても未だ信じられません。
  ライカがいくら高級であっても特別な物との思いはありませんがHASSELBLADやROLLEIは私の中では特別な物と認識しています。中古品の価格が下がって手が届くようになってもその認識は変わりません。価格以上にその名前には伝統や伝説といった「特別なものだけが持ち得る」資質があります。それは一言でいうと「憧れ」である。

 リチャード・アヴェドンの亡くなった日に購入したことになったローライフレックス3.5F。
 何年も前から欲しい欲しいと思いながらもなぜ今手に入れようとしたのか、偶然とは言えローライの名手であったアヴェドンの形見のような(もちろん精神的な意味で)ローライフレックスとなった。


ROLLEIFLEX 3.5F Planar75mm F3.5
Serial No.2817992
       

一言「優美」


角型フードを付けたスタイルはカッコイイ。

 各部の動作を確認するためにいじくりまわす。今までは単に知識として分かってはいるものの店頭ではこれほど一つ一つの動きを確かめつつ見れない。ライカの場合はクオリティーの高い部品で作られた質実剛健なカメラというイメージだがローライフレックスはまるで仕掛けがいっぱいのおもちゃ箱だ。
  どの動きを見てもため息が出る。技術屋のアイデアとそのアイデアを現実に作り出した職人たちの腕に脱帽だ。今日なら電子式で簡単に出来ることを機構のみで行うこの様な機械はこれから先、絶対に生まれることは無い。もし今、作れる職人がいたとしてもその価格は想像を絶する金額になるでしょう。

 2.8Fよりもレンズの小さな3.5Fの方が全体のバランスがよく、より美しいデザインだ。


ファインダーフードを上げた撮影状態の姿。

       

露出計

 フォーカシングノブと内臓露出計
フォーカシングノブの距離表示はフィートとメーターを併記した後期のモデル。
フォーカシングノブの付け根にある被写界深度表示も絞りダイヤルと連動して被写界深度が変化する優れものである。
  内臓露出計の動作はスムーズ、表示も大きな誤差が無いようだがこれは使ってみないと何とも言えない。事前に露出値を掴んでいればシャッターを切る前に一々見ることは無いだろう。あまり利用しないとは言え正常に動作している方が気持ちがいい。メーターの少し奥まったところにGOSSENという文字。奥ゆかしいですなぁ。

       

フード

 レンズの保護ということも含め必需品である。Kカメラに注文した角型カメラフード。落下させたのか角が変形している。そのせいで表記価格より2,500円引き。写りには関係ないのでOK。ローライはレンズ交換が出来ないのでこれ1個でいいとは言えライカもそうだがレンズフードの値段では無い!

 

     

ローライナー

 

 フードと同時に注文したローライナーU-2
ローライナーとはローライの接写用のレンズです。各バヨネットサイズに合わせ3種類有ります。Type1(100cm〜45cm)、Type2 (50cm〜31cm)、Type3(32cm〜24cm)いちばん利用価値がありそうなType2にした。
 接写の苦手なライツのレンジファインダー用のデュアルレンジ・ズミクロンと同じ様にレンズが交換出来ないローライの苦肉の作か?ビューレンズに取り付けるレンズに少しバルサムの剥れがあるが視野内には入らない。

 付属のカメラケースも上記のフード用、ローライナー用といい専用皮ケースの作りのよさは特筆ものだ。

 

     

ストラップ


純正パーツじゃないような?
しかし他社製品ならRolleiのロゴは使えないと思うんだけど、
ストラップ本体にもRolleiとGermanyの刻印がある。

 付属のストラップはケース側に固定された物でカメラ本体には取り付け出来ないものでした。専用ストラップは中古で探さなくても駒村商会で2.8FX用が新品で手に入ります。金具が共通なので3.5F、2.8Fなどに使用出来ます。当時のオリジナルにこだわらなければ新品のストラップの方が安心だ。(このストラップも新品、中古にかかわらずバカ高い。カニの爪のような形をした専用金具なので他のストラップを流用出来ない。)
 6×6のカメラは現在ブロニカを使っているのだがこのカメラのように側面に大きな巻上げクランクが付いている機種はクランク側のストラップが邪魔なので反対側にひもを輪にして付け、使う時にはこのひもを左手首に2周ほど巻き付けて使っています。カメラは常に左手で持っていて首に掛けるようなことは無いのだがローライの場合は左手でフォーカシングノブの操作を行わなくてはいけないのでこの左腕に巻きつける方法で使えるだろうかと試しているところです。カメラが縦長になるので短い目のストラップで首から提げるほうが安定はよさそうだ。カメラを首や肩から提げるのが大嫌いなのだが落下させる心配よりも肩が凝る方がマシか?でどうしようかと悩んだ結果、肩こりより落下防止を優先しました。肩こりはマッサージで治るけど壊れたカメラはマッサージじゃ治んないです。

 ということでレモン社で買って来ました。駒村商会のカタログでは黒色になっていましたがこれは見ての通り茶色です。バッタ物か?会員割引でも¥14,112。まったくもってストラップの値段じゃないですね。20万円のカメラなら納得できますが1万4千円のストラップなんて到底納得できない。M5に着けてるストラップなんて780円なのに。変な金具にするからだなんて40年前のことに目くじらを立てても仕方が無いのだが・・・。それから、欧米人の体格に合わせてあるのかストラップが長すぎますよ。バックルで短くは出来るのですがストラップの余りがすごく長い。780円のストラップなら長すぎる分はチョン切っちゃうのだが1万4千円はもったいなくて切れません!きっと切った分だけでも4千円ぐらいはするぞ。
  ローライフレックスを買われる方はストラップや露出計の受光部に付けるディフィーザやレンズカバーなどの付属品が付いた物を探しましょう。これだけで中古でも2万円以上はします。せこいようですが本体を買う時は熱くなっているので財布の口が緩んでいますが、冷静になってからの買い物は・・・高いです。


TELOSって?



今回のローラーイフレックス3.5Fの
ファインダーフードには上記の様なロゴが!
右の写真と見比べるとシボも違うようだ。

 普段見慣れているファインダーフードに付いているRolleiのロゴは右のようなものですがこのカメラには左のような記載が有りました。



RolleiとFRANKE & HEIDECKE
おなじみのいつも目にするロゴだ。

Rollei
IMPORTE
D'ALLEMAGNE
TELOS

 調べてみるとカメラ関係のサイト(http://glangl1.free.fr/Liste%20Rollei.html)に3.5Fの写真にこの様なフランス語の説明文が記載されていました。
Cellule couplee - n° 2.299.695
- Fabriques de 1960 a 1981 - Decline en de nombreuses versions (surtout en 2,8) -
La versions 3,5F etait monte soit avec des Schneider "Xenotar" ou des Zeiss "Planar" - avec poignee - ce modele a ete Importe par TELOS
 英語ではImported by TELOSということだからTELOSはフランスの輸入代理店なのでしょうか?あるいは特別に発注した物なのでしょうか?
 TELOSについてご存知の方がおられましたら教えてください。