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16.M4は、やはり美しい |
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M4は1967年から製造が開始され1971年(1972年はKE−7Aのみの生産)に一度生産が完了されたが後発のM5があまりにも不評であったので1974,1975年とカナダライツで再生産されました。因って本国ドイツ・ウェッツラーで生産されたのは1971年が最終です。
総生産台数は5万8822台でシルバークロームが約47,000台残りがブラックペイントとブラッククロームです。又ブラックペイント仕様は1971年までウェッツラーで生産され1974年から再生産されたM4はすべてカナダライツで製造されたブラッククローム仕様です。
1970年といえば大阪万国博の年です。極東の小国で生産された一眼レフカメラが世界中を席巻し始めた時代でもあります。M4の発売期間が短かったこともその後のM5の販売が不調に終わりライツ社が経営的に行き詰ったのも極東の小国製の安くて良く写る一眼レフカメラの台頭が一因です。
見たままに写る一眼レフ時代の到来でレンジファインダーカメラは時代遅れのレッテルが張られた時代でもあります。当のライツ社さえも一眼レフカメラで再起を図ろうとしたのです。レンジファインダーカメラは当時から時代遅れであったためもうこれ以上時代遅れになりようもなく時代が一回転した今日ショーウインドウの中で生まれた時代の光を放っています。 |
M4の外観がそれまでのM3、M2と大きく変わったところはトップカバーのエプロンが無くなり非常にシャープな印象になったことです。好みが分かれる所であるセルフタイマーレバーと視野枠切り替えレバーのプラスティック片の付いたデザインもこのエプロン部が無くなった事によってバランスがとれているように思います。今までこのプラスティック片が付いたレバーと言うのがあまり好きではなかったのですが色々な角度からの写真を眺めているとM4のフォルムになら有りかなと言う気持ちになりました。
フィルム巻き戻しもM3、M2のノブ式からクランク式になりボディに対して40度の角度で取り付けられており、普段クランクは収納されここでも利便さを求めながらも美しいデザインが追求されています。M3、M2までは非常に機械機械したデザイン(それが又良いのですけれど)であったが1970年代に向かうモダンデザインの兆しか。ドイツ工業デザインの極致と言ってもいいほど美しい姿になりました。この後のM6、M6TTL、M7もこのM4のデザインを踏襲しているがM4ほど繊細な感じがしないのはなぜでしょう。
生産期間が短いこととライツ社の経営悪化が顕著になってきた時期にも重なりそれまでのM3、M2の様に製造期間中にパーツの変更やメカニズムの改良が行われていないので外装以外のバリエーションはないという事だが部品の色が違って見えたり、修理業者さんのコメントでも前期と後期ではネジ等のパーツも少し違うという事もあり。後期モデルの方が組み立て精度も悪い(バラツキがある)らしいです。
ここで気になるのはどの辺りから違っているのかですが一度生産が中止されて後カナダライツで再生産された頃ではないかと推測します。
1974、1975年に製造された138万番台以降のM4(ブラッククロームのみ)を購入する時には注意が必要かもしれません。 |

LEICA M4 Silver Chrome
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セルフタイマーと視野枠切り替えレバーのデザインが
昔は嫌いだったが 最近はそれぞれのデザインの
良さが分かるようになった。・・・のか唯の物欲か? |
機構での変化はフィルム装填と巻き戻しの迅速化を計ったことです。巻き戻しは先にデザインのところで述べたようにノブからクランクに変更されました。ライツ社はM3、M2時代には巻き戻しを急速に行うと静電気でフィルムを傷めるという見解でしたがおそらく手で巻き上げるくらいのスピードでは問題が無いと判断したのかフィルムの進歩で解決されたのかM4からはクランク式になりました。余談ですがこのクランク式で一番使いやすいのはM5のクランクです。径が大きくなったこととつまみの長さが長くなり指掛りが増え巻き戻し中に手を離してもクランクが逆転しなくなりました。
そして尤も迅速化に貢献しているのはライツ社がラピッドローディング・システムと名づけた巻き上げ軸を花弁のような形にスリットを設けM3、M2のように巻き取りスプールにフィルム端を挟みこんでからフィルムをセットしなくてもよくなり迅速にフィルムがセット出来るようになりました。ただしM5の様にこのスプール軸を取り外すことは出来ません。1967年当時のパンフレットには厚手の皮手袋でフィルムを装填している写真が掲載されていますが当時としては画期的な機構だったのでしょう。M4以降は材質の変更や形状の変化はありますがすべてこの方式になっています。M3、M2の巻き取りスプールにフィルム端を挟みこんで元に戻す方法も慣れればそれほど煩雑だと思わないしむしろライカを使っている気分にさせてくれるので結構好きですが、歩きながらや片手がふさがっている時はやはりラピッドローディング・システムは楽チンです。
しかしフィルムが爪にしっかり掛かって巻き上げられているか巻き戻しクランクが回転していることで確認しましょう。一度だけですがM6でフィルムが巻き取られていなくていつまでもフィルム巻上げが出来るので始めて気が付いたというポカがありました。ちゃんと確認しましょう!
巻き上げレバーの形状もそれまでの金属の一体型から先端にプラスティック部品が付いた中折れタイプになりました。好き嫌いは別として使い勝手は非常によくなりました。このレバーの形状は多少の違いが有るものの現在のM7まで踏襲されています。M4はプラスティック部品があちらこちらに使われだした。当時プラスティックが新時代の材料だったのですね。
ファインダーブロックはM2と基本的には同様でファインダー倍率が0.72倍ですが135mmのフレームが追加され35mm、50mm、90mm、135mmと4種類のフレームが内蔵されています。135mmのフレームは35mmのフレームと同居していますが50、90mmは単独に現れるのでM4−P以降の28mm、75mmフレームが入ったファインダーほど煩雑さは感じられず落ち着いて写真が撮ることが出来ます。
又案外知られていないことですがレンジファインダーエリアのサイズがM2より大きくなっています。M2に有った焦点深度確認用のノッチが無くなりその上下に有ったノッチ分の高さがレンジファインダーエリアの高さになっています。M3はファインダー倍率が0.91倍有りますのでレンジファインダーエリアは大きく見えていますがファインダー倍率が0.75倍のM2の場合レンジファインダーエリアが小さくなってしまう上にノッチ分高さが不足しますので益々小さなレンジファインダーエリアになってしまいました。焦点深度確認用のノッチの実用性に疑問があったのか金属加工の簡易化の為かM4ではノッチが廃止され結果広いレンジファインダーエリアが確保されピント合わせがし易くなりました。
M型ライカはM2の製造期間中にパーツの変更やメカニズムの改良が多く行われそれはM3にもフィードバックされました。ライツ社が開発研究にお金を掛ける事が出来たいい時代だったのでしょう。それまでの機械としての性能追求だけでなく今で言うところの人に優しいという部分を盛り込んだ結果の集大成として生まれたのがM4のように思います。
この様に一つ一つ見ていくとM4がM型ライカの完成形と言われるのも納得できます。が私はあくまでも「M5がM型の王様」主義ですのでここに新たに「M4はM型の女王様」主義を提唱します。(なんて無節操なのでしょう!) |

巻き戻しがノブからクランクに変更された。
このクランクの傾きが撫で肩のスタイルとなって
M3、M2より繊細なイメージを与える。
Rという文字と矢印はM5以降無くなり
ハンドルに三角形の回転方向を示すマークになる。

M6TTLの巻き戻しクランク

底板に書かれたフィルムセットの説明。
ラピッドローディング・システムにより
フィルムセットが迅速化された。
ペイント書きではなく象嵌されているのだ。
こんな所も手間を掛けて作られているのですね。
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KE−7E ( ELCAN50mm付 )
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現在購入するとなると勿論中古品(KE−7Eの軍に納品され未使用の新品が市場にあるらしいですがきっと天文学的な値段なのでしょうね。)となるのですが、シルバークロームで20万円〜30万円、ブラッククロームで25万円〜40万円、ブラックペイントで35万円〜60万円位が平均的な価格設定のようです。勿論もっと安い物やどうしてこんな値段なのと驚くような高値の物もあります。M4とM5は高値安定の傾向でしたが一時期から比べるとずいぶん値下がりはしているようです。
20万円以上もする3〜40年前の古いカメラが安くなったなどと書いている自分を冷静に見ると完璧にライカウイルスに冒されていますね。これを読んでいる貴方も胸に手を当てて良〜く考えてください。私の場合は35mmに関してはライカウイルスだけですが金属ウイルスに感染して、レチナだフォクトレンダーだロボットだと症状が重くなっている人も居られるのでは?
M4の場合はシルバークロームのスタンダードなモデルが一番美しいと思います。ブラッククロームはちょっと攻撃的なイメージになってしまいます。ブラックペイントも大変美しいのですがハゲハゲのブラックペイントといえば石元泰博氏のM2のイメージがあまりにも強いので黒塗りはM2に任せここはオーソドックスなシルバークロームを選択するのが正しい大人の選択でしょう。これは私が貧乏だからという訳では決してないのですよ。ホントにホント〜に決して・・・?!
これも余談ですがブラックペイントはM2をオーバーホール(シャッター音が金属的な響きになって来ました。そろそろかも)に出すときにブラックペイントに後塗りしようかと考えています。高橋七宝塗装店が最高の仕上がりらしいが値段も最高のようで・・・。 |
アメリカ陸軍に向けて作られた軍用モデル。
エルンスト・ライツ・カナダ製で505台作られた。
中古価格は立派な車が買える値段です!
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購入するとなるといつもはお決まりの中古カメラ店巡りとなるのですが、今回は通販で購入してみようかと考えました。レンズは何度も通販で購入していますがカメラ本体を通販で購入したことはありません。なぜなら動作に問題がなくても一つ一つの動きや動作音などは自分のフィーリングに合うかどうかということが結構大切な要素だと思っていますのでレンズよりメカニカルな部分の多いカメラ本体は自分の手に取って確かめてからでないとやはり不安です。以前は横浜に現在は大阪という大都市圏に住んでいるので店舗も数軒にわたって探すことも可能なので今までは手にとって購入するという一番確かな方法を取っていましたし又この方法が一番正しい買い方であるのは間違いのないことです。
あえて通販でと考えたのは、まず第一に選択出来る数がはるかに多いこと。第二には数が多いということは価格の選択肢も増える(安い物も)ということ。そして第三に信用できる店を選べば問題は無いということです。今までの経験で商品の状態説明とメールのやり取りに丁寧に答えてくれる店舗は信用が出来ると思います。この辺りは実際に出掛けて行って購入する場合と一緒でやはり信用できる店舗を選ぶということが一番大切なことではないでしょうか。又手にとって購入する時には保障無しの委託品も気にせずに買ってしまう私ですが通販(遠方)で購入する時は半年なり1年間の保障の有る物(店舗が自信を持って勧められる商品)を購入して少しでもリスクを小さくしておくことも大事だと考えます(今流行りの自己責任というやつですなぁ)ので判断基準のあいまいな個人取引はリスクが大きいと思います。先日も妹の知り合いがノートブックの代金を送金したにもかかわらず商品が送られてこず電話をしても全く無関係の会社につながるというネット詐欺に会いました。TVや新聞の中の話だと思っていたのですが近くでこういう話を聞くと店舗を構えて長年商売している店で購入するのがやっぱり安心ですね。
中古カメラ店巡りの代わりに価格と商品の状態が納得できそうな物を選んで各店舗に質問のメールを出します。メールの返事の迅速さや内容で商品の選択と同時に店舗の選択をします。いつまでも返事のない店舗やあいまいな内容の店は除外した方がいいでしょう。ちゃんとしている店(店舗の大小ではありません。)は詳細な写真なども嫌がらずに送ってくれるはずです。モニター上で見てもどこにあるのか判らない傷まで詳細な写真を送ってくれる店も有り、ライカの場合髪の毛ほどの傷でも価格の差になっているのだなと今更ながら驚いてしまいます。当たりのある場合は当たり有りと表記していますのであまり大きな当たり以外は気にしなくてもいいと思いますが長く付き合っていく物ですからやっぱり綺麗な方がいいですね。ここは値段との相談です。ファインダーの状態やシャッターの状態は触れることが出来ませんので質問をする時に言葉で確認するしかありませんのでこのあたりが信頼出来る店を選ぶことと保障の有無がキモになる所でしょう。
次回は実際に購入した時のお話です。・・・つづく |
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