3.LEICA M2購入記

 

 ライカがほしいと思った人のすることは誰でも同じだろうと思います。雑誌や本を買い込み研究って言うのが皆の通る道でしょう。
M3は最高のファインダーであるのは間違いないけど、28mmや35mmを使うにはM2以降のほうが使いやすいしと悩みながら何を買うかなと迷っている訳ですが、私の場合ある時期から何を買うかなでは無くどの順番で買うかなと考えている自分に気が付いたのです。勿論全機種を買うなんてことは考えてはいませんがM3、M2、M4、M5、M4−P、M6をどの順番で買うかなどと考えてしまいます。
 ライカといえども飾るために購入するのではなくあくまでも実用ですから最新のM6(M6TTLもM7もまだ発売されていない)が一番実用的なのは間違いないし、販売期間も長いので中古で購入することも出来る。・・・が逆に考えると現役商品なのでいつでも購入可能である。
 M4−Pは造りがよくないらしい(雑誌の受け売りですが)、M4はセルフタイマーノブ、ファインダー切り替えノブや巻上げレバーにプラスティックパーツが使ってあるのがどうも金属感覚が希薄って言う感じ、モダンなんだろうけども金属感覚を満足できるのはやっぱりM3、M2ですよね。
 35mmが常用レンズなので必然的にM2が最優先候補になります。M3もヌーキーをつければ35mmは使用できるがあのスタイルはちょっとご勘弁を、で今考えればM3のファインダーで35mmの視野を確認するにはファインダーいっぱいいっぱいを目安にすればよかったんですね。
 M2はファインダー枠も35mm、50mm、90mmが単独表示ですっきりしているしM型の中でも一番シンプルなデザインです。 好きな写真家もM2を使っていたし、 デザインはM2が一番美しく思う。機能が美しいデザインになったって言う感じですね。

 某ウイスキーメーカーのCMじゃないですが「何も足さない、何も引かない」という感じが清いですね。

 

M2初期型

LEICA M2初期型

 最初に購入するのはM2に決定!
 中古店を3軒ほど見て回り、程よいもの(金額が)を置いていたレモン社大阪店(この頃は堂島アバンサの地下に在りました。)の2台のM2を見せてもらいました。
 1台は初期型(94万番代)巻き戻しがボタン、採光窓の縞々が内側にあるタイプでもう一台は後期型(100万番代)巻き戻しがレバー型で採光窓の縞々が外側にあるタイプでセルフタイマー付でした。
 2台ともカウンターの上へ出してもらって操作を確かめることにしたのですが何しろ始めてライカに触れるのですからシャッター音や巻上げトルクがどの程度が最良なのかという判断など付く訳もなく、いま手の中に在るのが本物のライカなのだという気持ちでいっぱいでした。
 雑誌から仕入れたわずかの知識で1秒が正確に出ているか、シャッタースピードがシャッター速度ダイヤルを回して変化しているかぐらいしか調べようが有りません。貸して頂いたエルマー50mmを付けてファインダーを覗いてピントを送ってみて二重像の濃さとファインダーの見え方を確認、ファインダーが綺麗かどうかは解っても正確かどうかは解りませんね。裏ブタを開けて圧板のキズや全体の傷み具合を確認して・・・どちらがいいか?
 本当のところはカメラを構えてファインダーを覗いていても落としたらどうしょうかと頭の中がいっぱいで神経が指先に集中してよく見れなかったです。
 ファインダーの見え具合は初期型の方がいいようだし(後期型は全体に黄色がかっていた)、巻き上げもスムーズな気がするし(後期型はずいぶん重くギクシャク感じた)、それにセルフタイマーが無い方が好きだしという事で初期型を購入することに決定!同時にM2にふさわしいストラップ、細身の茶色のコードバン製レモン社オリジナルも奮発して購入。
 帰りのかばんの重さは一生忘れない重さでしょう、M2の重さ以上に憧れのライカが自分の物になった喜び分重く感じました。今までにもっと重いカメラも買って帰ったのにこんな風に感じたことはありませんでした。

ライカはやっぱり特別のようです。

 

M2後期型

LEICA M2後期型
 

 M2を選択する場合は初期型以外は考えられない。家族写真用のセルフタイマーが付いたようなM2はやわなモデルだと考えていたので、リー・フリードランダーの使用モデルがM2のセルフタイマー無し、巻き戻しがボタンのやつだったので我が意を得たりという気持ちで購入を決断したのだが、考えてみると当時彼がセルフタイマー無し、巻き戻しがボタンのM2を選択したのではなく、それが現役モデルだったのかずっと使い続けていただけではないでしょうか。
 その後リー・フリードランダーはM4、M4−Pと変わっていき、最近といっても去年か一昨年のアサヒカメラ誌上で彼の作品が掲載された写真を見るとM6を使っていた。
 どこかの変なマニアの様にシャッター音がどうとか黒塗りがどうとか言うんじゃなくてその時代のモデルで自分の使いやすい物を選択していただけみたいですね。LEICAとSummicron 35mmは変えていないですけど。そういえばクラインもサルガドもフリードランダーも今はM6を使ってます。エルスケンも亡くなる直前にはM6を使っていました。
 大写真家(本物の)はカメラに拘らないとよく言われていますが、一見拘らない様にも見えるがMシリーズを使い続けているところを見るとそれは一つの拘りの上に成り立っている様です。最新式なのは古い物より故障が起き難い現行のカメラを使うということなのでしょう。

 で購入したM2ですが使い始めて数本のフィルムのコマ送りが揃わなくって、コマ間が広くなったり狭くなったりとひどい時は隣のコマに重なったりしたのですが何時の間にかそんなことも無くなり今は綺麗にコマは揃っています。それ以外は何の問題も無く動作しています。どこか具合が悪かったりするとあっちのほうを選んでいたらもっと良かったのかも等と考えたりしますが、中古カメラを購入したことの在る人は皆こんなことを考えているのでしょうね。中古店で選ぶ時、最初に手に触れたときの感覚というものが結構正しい判断をしているような気がします。

これも一期一会なのでしょう。