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第18回 フィルム現像の話・3 (フィルム感度) |
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| 第17回 フィルム現像の話・2 (現像処理)で現像時間とコントラストの関係をお話しした訳ですが、では実際に自分の使っているフィルムの実用感度(EI)と標準現像時間はどのようにして決めればいいでしょうか?色々な数値やグラフから想定出来るのかもしれませんが偉大なる素人としてはここは一つ、「やってみる!」これが一番確かです。
テストの方法はすごく大雑把な方法をとっています。よいこの皆さんはTOKYO PHOTO NET( http://www.tokyo-photo.net/index.html 表紙のDarkroom
Information Web Ringをクリックしても行けます。)を参考にしてください。 |
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公称感度と実用感度 |
フィルムのパッケージに書かれている100とか400とか言う数字が公称感度というものです。この感度はISOの規定に基づいて測定された数値なのでISO100、ISO400と書かれています。年配の方ですとASAと言った方が馴染みがあるかもしれません。しかし私たちは実験室で撮影する訳でもなく現像液、現像時間、攪拌方法も10人が10人、それぞれが違うはずです。ゆえに実用感度はそれぞれのやり方によって決定されることなのでゾーンシステムでは(Your
film speed)という言い方をしています。 |
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実用感度を見つける |
まず光が均等に当たる場所に無地の紙か布を吊るし反射式の露出計で露出値を測定する。これで表示される露出値は何色の紙や布であろうとも18%グレーとして算出した値です。ゾーンシステムで言うところのゾーンVに当たります。その露出値から1段ずつ絞って4段階撮影しておきます。今度は先ほどの露出計が示した値から1段ずつ露出を開けて4段階撮影します。これで中間の明るさから暗い方に4段、明るい方に4段撮影したことになります。この方法でISO感度を変えて撮影しておきます。たとえばISO400のフィルムとするとISO400、ISO320、ISO200、ISO180と4種類くらい撮影しておきます。そしていつもの薬液を使っていつもの手順で現像します。(上下に多い目に露出をずらして撮影しておいてゾーンTに相当するところを見つけて実用感度を求めることも出来ます。)
要するに反射率18%グレーを測光した(反射式露出計で普段測光して表示しているEV値)EV値から4段絞り込んだ(−4EV)ネガの濃度がゾーンTになるISO感度を探すことです。
注意1:使用する露出計は反射式です。入射式を使うと測光値は18%グレー相当にはなりません。
注意2:現像液の種類や温度等はいつも通りに、攪拌の時間や方法もいつも通りで無いと結果が変わってしまうので意味がなくなります。Your film
speed あなたのフィルム感度ですから。 |
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特性曲線
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中間の露出値から4段絞った部分のネガが最も暗いゾーンTに相当するところです。ネガでいうとベースカブリ濃度+0.1という値です。濃度計で計るのが一番いい方法ですがそういう便利な物が無いのでチェックは実際にプリントして見ましょう。どのコマが真っ黒一歩手前か判りやすいと思います。フィルムのベースよりほんの少し濃いところがどのコマになっているでしょうか。−4段目でわずかに濃くなっているフィルムはISOいくつで撮影したフィルムでしょうか?それがあなたの実用感度です。
この僅かにというのがなかなかに曲者です。5段絞ったコマや6段絞ったコマにもうっすらと写っているのではないでしょうか?初めてテストをしたあなた!−4段目から大きくずれているのと思ってしまいましたね。
それはゾーンTの濃度(黒さ)がネガ上ではどれ位の濃度か判らないからです。最初ですから当たり前のことですね。私も最初に見たときはヒェー「どこがなんだかさっぱりわからん」って言う気持ちでした。 |
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ゾーンTを見つける |
いつも使っている印画紙を用意してネガキャリアに素抜けのネガをセットします。露光時間をだんだんと長くして真っ黒になったプリントの露光時間を見つけます。最初は露光時間の間隔を少し長い目で大体の時間を見つけて下さい。この辺りの時間と見当が付いたならその時間を中心に露光時間の間隔を狭くして段階露光をします。現像処理もいつも通りにしてくださいでないと意味がなくなります。これで真っ黒になった露光時間が見つかりました。たとえば10秒だったとしましょう。
今度はうっすらと黒くなっているネガをネガキャリアにセットして10秒で露光をして同じ手順でプリントしてください 。先ほどの真っ黒のプリントと比べてどうですか?区別が付かないときはもう少し濃いコマでと順番にプリントしてください。どのコマのプリントが真っ黒の(ゾーン0)プリントと違って見えましたか?そのネガがゾーンTのネガの濃さです。
ここで老婆心ながら注意を二つ。
露光時間が数秒で真っ黒になってしまうようだったら絞りをもう少し絞るかスライダック(電圧調整器)を使って引き伸ばし電球の電圧を下げて使ってください。絞り値はそのレンズの一番おいしい値があるのでそこを使いましょう。スライダックで電圧を低くして引き伸ばしやすい露光時間を使える電圧に設定しましょう。数秒で真っ黒になってしまうようですと真っ黒より少し明るいところを見つけることが困難ですしプリント時には覆い焼きや焼き込みをすることも困難です。
ドライダウンという言葉はご存知のことと思います。印画紙が乾燥すると濃度が上がることですがRCペーパーよりバライタペーパーの方が顕著です。上記のチェックをする時はよく乾燥させてからにするか、濡れている印画紙の場合、真っ黒の基準をその時に真っ黒と見える物より一段階明るく見えるプリントを乾燥時に真っ黒になるプリント(ゾーン0)と仮定してゾーンTを決めることも出来ます。
これから先の現像作業の基準となることですから我々偉大なる素人は乾燥させたプリントをじっくり、ゆっくり、落ち着いて観察しましょう。後々のあなたの為です。なぜならこの印画紙でプリントした場合ドライダウンでどれくらい濃度が上がるかを理解出来ているような人ならこんな実験をいまさらする必要も無い達人のはずです。あせらずに最初が肝心です。(これ、私のことですね。本に書かれていた1段階薄く見える濃度域をゾーン0と仮定し・・・を鵜呑みにしてチェックしてました。一段階といっても定規のように目盛りがある訳でもないので最初の頃はこの一段階がどれ位の差なのかすら判らないです。) |
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現像時間を見つける |
先ほどの実用感度で撮影されたフィルムの+4段目のコマを見てください。真っ黒(光の当たったフィルムのリーダー部ほど真っ黒にはならないです。プリントした時のハイライト部分になるところです。)になっていたら現像時間が長すぎます。反対に濃さが足りないようでしたら現像時間が短すぎます。+4段目のコマがちょうどいい濃度で現像されていたならその実用感度と現像時間は正しいと考えていいでしょう。一度で実用感度も現像時間もバッチリということはまれでしょうから今度は実用感度で露出計の測光値を中心に−4EVから+4EVまでを撮影したフィルムを必要な数だけ撮影しておいて、現像時間を変えて現像してみます。たとえば7分で現像したフィルムが濃さが足らないと思ったら7分30秒、8分、8分30秒と30秒刻みぐらいで現像時間を変えて適正と思われる現像時間を見つけてください。 |
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まとめ |
どうです。自分で試してみるとゾーンT(プリントで黒に限りなく近い黒)に当たるネガの濃度は思っていたより濃くなかったですか?反対にゾーン[(印画紙の白さよりわずかに濃く感じる白)の濃さは思っていたほどネガの濃度は濃くなかったでしょう?
想像していた通りだったという人はすご〜いです。私が初めて試したときはこんなネガの濃度で本当にいいのか?もっと素抜けに近くないとプリントでは黒く仕上がらないのじゃないか、もっと真っ黒にならないとプリントでハイライトエンドが出ないんじゃないかと思っていました。
これで大体の実用感度と現像時間が掴めたと思います。大体と書いたのは私の方法が結構大雑把な方法ですしカメラによっても使用するレンズによっても変わります。また天候にも左右されます。厳密にいうとフィルムのロットによっても違ってくるのだと思います。ここではそれほどシビアに変わってしまうものなんだという認識とおおらかに実行しましょうということを言いたいだけです。余り厳密に考えてしまいますと撮影する楽しみが苦労になってしまうこととロールフィルムの場合ひとコマひとコマ現像時間を変える事も出来ないのでこういう実験を通じて「標準ネガって?」という迷いから自身を解放したい訳です。もっと合理的な方法もあると思いますが1本1本確かめながら現像するのも楽しいことです。現像時間の違いで変わる濃度を見ているだけでも勉強になりますよ。このあたりのことをしっかり勉強しておくとネガを見ただけでプリント時間の想像がつくようになります。私?いやぁ〜まだまだです。
最終的にはプリントして印画紙の再現幅に濃度がマッチしているか確認することになります。ということで次回はプリントの話です。 |
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